世界の中のニッポン
 連載に先立ち、今回の「国連要請ツアー」を応援してくださった全ての方に、感謝いたします。

 日本で見る地図は、日本が世界の中心だと錯覚させる。ヨーロッパに行くと、極東のちっぽけな島が、日本だ。国連旗はどの国にも所有権がない北極を中心として描いているそうだが、はて、日本はどこかと捜してみると・・・ない。日本がない。目を凝らしてもう一度見る。朝鮮半島とおぼしき横に、ポツンとあるのが日本なのか?そうならば、世界における日本の位置付けをよく表したマークだ。あってもなくてもいい存在、それが今の日本だ。事実「オタクの意見など聞かなくてもワカッテイルヨ」と言われる程アメリカべったりで、世界のどこからも信頼されていない。そんな我が国に世界の人々が望んでいるのは、常任理事国入りなどではなく「心許せる国、日本」ではないだろうか?
 そのためには戦後処理をきちんとする必要がある。その一環として治安維持法の犠牲者や従軍慰安婦の方々に、謝罪と賠償を行わなければならない。世界が、特にアジア諸国民が納得する責任の取り方をして、やっと信頼を得るためのスタートラインにたてると、国連を前に僕は思った。